こんにちは、さゆっとです!
マイホームを考えるときにマンションと戸建てをどちらにするか一度は悩むのではないでしょうか。
どちらが正解というのはないので、そんなときはそれぞれのメリット・デメリットを確認して自分に合っている方を選ぶとよいと思います。
私は宅建士とFP1級を保有している不動産投資家でもあり、不動産についてはそれなりに詳しい方の部類にいると思っています。
そんな私が考えるマンションと戸建てのメリット・デメリットを紹介します。
尚、一般論で書けば書くほど内容が薄くなってしまうため、今回の内容は「マンション=都内・都内近郊のマンション」と「戸建て=都心に通勤可能な注文住宅」を想定したメリット・デメリットとなっています。
マンションのメリット・デメリット
マンションのメリットは大きく4つあります。
1.流動性が高い
マンションを選ぶ最大のメリットの内の一つです。
マンションは流動性が高いので、売却しようと思ったら割とすぐに売ることが出来ます。
売却価格については、これまでは不動産市場も上昇基調にあったため、実際に購入した価格以上で売れることが多かったと思います。
ただし、売却価格については、不動産のプロ達のヒアリング結果でも不動産市場は今ピークアウトしているという意見が大半なので、今からマンションを買う場合、購入した価格以上で売却できる可能性は低いと言えます。
なので、今からマンションを買う場合は、高値での売却はあまり期待できないものの、「流動性が高い」ことがメリットと言えます。
流動性が高いこというは、いつでも換金できるということなので、将来的に子供が大きくなったときに売却を考えているケースや、転勤族でいつ売却してもよいように備えたいケース等には非常に大きなメリットとなります。
2.セキュリティ面、管理が楽
マンションを選ぶ最大のメリットの内の2つ目です。
なんといっても、マンションのメリットはセキュリティ面の高さと管理の楽さにあると思います。
マンションは①オートロック②管理人がいる③監視カメラがついているので戸建てと比べるとセキュリティ面では非常に安心できます。
私も今は、知らない人が敷地内に入ってくることはほとんどなく、宅配業者の人もオートロックを通る必要があるため簡単には入ってこれません。
共用部の清掃や植栽の管理、ゴミの管理等もすべてやってくれるのですごく楽です。
特に24時間ゴミが捨てられるというのは意外とメリットかなと思います。(朝早く起きなくてもよいので笑)
近所付き合いが薄い
マンションは、よい意味で付き合いが薄いかなと思います。
同じフロアであれば挨拶はするけどあまり干渉はしない、というパターンが多いと感じます。
場合によっては、マンションでも迷惑な隣人もいるかもしれませんが、一般的に戸建てよりは付き合いで困ることはないかもしれません。
ただ、人付き合いがすごく好きな人もいるので、これがメリットかどうかは人にもよると思います。
景色がよい・虫が来ない
マンションのメリットといえば眺望だと思います。1階や2階に住んでしまうとあまり恩恵は受けられないですが、景色重視でマンションを選ぶ人も中にはいると思います。
また、今住んでいて思うんですが、圧倒的に虫が少ないです!戸建てだと普通に虫と共存することになりますが、マンションの上の方は基本的に虫がいないです、本当です。
これらも、マンションのメリットといえるのではないかと思います。
1.価格が高い、管理費・修繕積立金が高い
2.長く住むと資産価値が急激に落ちる
3.間取り(広さ)が決まっている
4.音問題
次にマンションのデメリット4つです。
1.価格が高い、管理費・修繕積立金が高い
都内、都内近郊のマンションの価格は高騰しています。普通に6,000万円以上します。
むしろ6,000万円台で買えたらラッキーで、7,000万円~9,000万円くらいの予算がないと希望の物件は買えないかもしれません。
また、マンションの場合は毎月の住宅ローン支払い以外にも管理費・修繕積立金を支払う必要があります。
しかも、毎月数万円単位の支払いとなります。更に駐車場が必要な場合は+15,000円~40,000円の支払いが必要になります。
更には最初はそこまで高くない修繕積立金も、年数が経つにつれて建替えに必要な資金を積み立てるため、毎月かなりの額を請求されることになります。(新築当初は販売しやすくするため、最初のうちは修繕積立基金を低くし、徐々に金額を上げていくケースが多い)
戸建てもメンテナンス費用や固定資産税(※)がかかりますが、マンションと戸建ての住宅ローン以外のランニングコストを比較すると、(一概には言えないですが)マンションの方が高いことが多いです。
※マンションも固定資産税はかかりますが、土地値がない分、固定資産税評価額がマンションの方が安い傾向にあるため、固定資産税額は安いです。
理由は、戸建ては自分で管理しますが、マンションは人を雇ったり監視カメラ等のセキュリティ面のコストがかかっているからです。また、マンションで車を持つ場合には駐車場代がかかるのでランニングコストは跳ね上がります。
このランニングコストの部分で戸建てがデメリットになるとすれば、マンションの場合は否が応でも修繕積立金を支払う必要がある一方で、戸建ての場合は5年~10年スパンでメンテナンスするべき費用を自分で積み立てる必要があるので、自分でお金を管理する必要があることです。
2.長く住むと資産価値が急激に落ちる
マンションは戸建てと違い土地値がありません。なので、建物の価値がなくなると資産性はゼロとなります。
10年や20年程度で売却するのであれば、不動産市況によってはそこまで資産性は落ちないケースもありますが、30年~50年の長期で住むと建物の老朽化により、さすがにゼロにはならないですが購入当初からすると資産価値が大幅に下落します。
3.間取り(広さ)が決まっている
これは人によるかもしれないです。最初から間取りが決まっている方が、自分で一から考えなくてよいのでよいという場合もあると思います。
ただし、間取りが決まっているという点に決定的な問題点があります。
どういうことかというと、通常ファミリー向けマンションの広さは60~80㎡が大半ですが、この広さは4人家族向けの広さであり、実際間取りも4人家族を想定して作られていることがほとんどです。
そのため、正直5人以上の家族には向いてないです。ちなみに私は5人家族ですが、80㎡では明らかに狭いですが、90㎡以上の物件はほとんどないし、仮にあったとしても目ん玉飛び出るくらい高いです…
なので、5人以上の家族にはマンションの定型的な間取り・広さはかなりデメリットと言えます。
一方でデメリットとしてしまいましたが、4人以下の家族であればちょうどいいと思うかもしれません。
4.音問題
これもマンション特有の問題です。
鉄骨鉄筋コンクリートであれば普段そこまで大きな音は聞こえないですが、どうしても子供のドンドンする音や振動するダイエットマシンのようなものの音は聞こえます。
小さい子供がいる場合、親としてはかなりストレスになる可能性があります。
実際、うちは何度注意しても大きな音を立ててドンドン歩いたり、はしゃいだりするので下のフロアの人にどう思われているかいつもヒヤヒヤしています。
ある程度育った子供の家族や夫婦のみであればあまり問題ないかもしれません。
戸建てのメリット・デメリット
1.好きな間取り・仕様の家を作れる
2.音を気にしなくてよい
3.土地値があるため一定の資産性は確保される
4.駐車場を作れる
戸建てのメリットも4つです。
1.好きな間取り・仕様の家を作れる
戸建てのメリットは何と言っても、これに尽きます。
自分の好きな間取り、好きな仕様の家を造り上げることができます。
キッチンはカフェ風にしたい、子供部屋は将来仕切れるようにしたい、ファミリークロゼットを作りたい、ベランダを広くしてBBQができるようにしたい、書斎はこうゆう風にしたい…etc
自分が思い描いたことを実現できるということが最大のメリットだと思います。
2.音を気にしなくてよい
マンションと違い、階下や上の階にだれかが住んでいるわけではないので音問題から解放されます。
これは小さい子供がいる場合はかなり大きなメリットとなるのではないでしょうか。
最近の家は断熱性・気密性が高い家が多いので、雨が降っていても全く分からないほどです。
断熱性・気密性が高くなっている理由は、吹き付け断熱やベアガラス・トリプルガラスの窓サッシ、断熱性・気密性の高い玄関ドアが標準になりつつあることで家の性能が昔と比べて相当上がっているからです。
木造住宅もかなり高性能になってきており、長期優良住宅やZEH(ゼッチ)住宅も増えてきています。そういった認定を取らない住宅でも十分高性能な住宅もたくさんあります。
3.土地値があるため一定の資産性は確保される
マンションと比較すると、マンションは土地値がないため、理論上は建物の価値は時が経過するにつれ最終的に価値はゼロになります(実際には存在しているかぎりにはゼロにはならないと思いますが、、)。
一方で、戸建ては土地があるため、建物の価値が仮にゼロになったとしても土地値が必ず残ります。
なので、長期間住んでも土地の価値としての資産性が確保されます。
4.駐車場を作れる
これもマンションとの比較ですが、戸建ての場合は駐車場を確保できる場合が多いです。
そのため、車を持つ場合には、毎月駐車場代のランニングコストがかからないのは大きなメリットとなると思います。
1.流動性が高くない
2.建物の価値は20~30年でゼロになる
3.近所付き合いが濃い
4.家に囲まれることが多い、虫が来る
次に戸建てのデメリット4つです。
1.流動性が高くない
戸建てはマンションと比べて流動性は高くないです。
個別物件によるためケースバイケースにはなりますが、一般的にマンションは売りやすいよう大半の層に受け入れられる間取りや仕様で作られていたり、立地も比較的良い場所にあるため売却しやすいことが多いです。
一方で、戸建て(注文住宅)は住む人に合うように作られているため、その間取りや仕様にマッチするターゲット層(=欲しい人)がマンションに比べて少ないからです。
また、マンションであれば同エリア・同程度のマンション価格を参考にできるため適正価格で売り出されることが多い一方、戸建てはあまり参考になる価格がないためいくらで売ったら良いのか分かりづらく、売主の希望で価格を高めに設定していることが多いです。
そのため、売れるまで時間がかかる場合が多いと思います。
結果として、戸建てはマンションに比較すると流動性が低いと言えます。
尚、戸建てであっても仕様がハイグレード、駅近、使いやすい間取りだったりすると、すぐに売れることも普通にあります。逆に古い仕様、駅遠、個別性の高い間取り等だと売りづらいかもしれません。
2.建物の価値は20~30年でゼロになる
先ほどメリットで最終的に土地としての資産性は残るということを書きましたが、一方でマンションに比べて建物の資産性の下落スピードは戸建ての方が早いと言えます。
理由は、建物の耐用年数にあります。
耐用年数とは会計上その建物が使用できる期間を定めたものです。あくまで会計上のため実際にはもっと使えることの方が多いですが、参考値にはなると思います。
木造は22年、鉄筋鉄骨コンクリート造は42年
基本的に戸建て=木造、マンション=鉄筋鉄骨コンクリート造です。
ここから分かるように戸建ては20~30年で建物の価値はゼロになります。一方マンションは40年以上価値がゼロにはなりません。
さきほど記載したとおり現実にはもっと長い期間使えることが多いですが、価値の減少のスピードという点ではこの考え方がある程度合っているということが分かると思います。
そのため10~20年以内に手放すことを考えている場合はマンションの方が資産価値の減少スピードが遅いので、同じ金額で購入したと仮定すると戸建てに比べて高い値段で売れるかもしれません。
ただし、不動産の売却価格は個別物件次第の要素が非常に大きいので、この考え方は大枠として持っておく程度でよいかなと思います。
3.近所付き合いが濃い
これは、デメリットにもメリットにもなりうると思いますが、マンションに比べて戸建ての方が近所付き合いが濃くなることが多いと思います。
そこで問題なのが、「変な人」が近所にいる場合です。長期間住むエリアにそういった人がいるリスクがあるのはデメリットだと思います。
一方、ご近所さんと仲良くなったり、子供同士で遊べたりと良い関係を築ければ逆にメリットともなります。
この問題については、事前に不動産屋さんや周辺住民、売主さんにヒアリングすることで避けられることが多いかなと個人的には思います。
私は不動産屋さんと売主さんにしっかりとヒアリングして確認しました。
4.家に囲まれることが多い、虫が来る
マンションとの比較ですが、戸建てだと家に囲まれてしまうことが多いため、景色はあまり期待できません。
田舎であれば田園風景とかそういった意味での景色が良いということはあり得ますが、一般的に住宅街であればすぐ隣も家ということが大半だと思います。
また、戸建ての場合は結構虫が入ってきます。虫よけやエアコンホースにネットを付ける等対策することによってある程度の対応はできますが、やっぱり戸建ては虫が多いです。
まとめ
メリット・デメリットまとめです。
【マンション】 【戸建て】
1.流動性が高い 1.好きな間取り・仕様の家を作れる
2.セキュリティ面、管理が楽 2.音を気にしなくてよい
3.近所付き合いが濃くない 3.土地値があるため一定の資産性は確保される
4.景色が良い、虫が来ない 4.駐車場を作れる
【マンション】 【戸建て】
1.価格が高い、管理費・修繕積立金が高い 1.流動性が高くない
2.長く住むと資産価値が急激に落ちる 2.建物の価値は20~30年でゼロになる
3.間取り(広さ)が決まっている 3.近所付き合いが濃い
4.音問題 4.家に囲まれることが多い、虫が来る
これらを踏まえたうえで、自分に合うのがマンションなのか戸建てなのか考えてみると方向性が見えてくるのではないでしょうか。
最終的には物件の出物次第にはなりますが、最初に方向性を決めておくと物件を探しやすいのでおすすめです!
参考になればうれしいです。
1.流動性が高い
2.セキュリティ面、管理が楽
3.近所付き合いが濃くない
4.景色が良い、虫が来ない